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先日、会いたくても会えなかった子達と、約半年の歳月を経て、
日本でやっと会うことができました。 ・・・それは。 母が送った、イタリアの私宛(だった)2つの小包。 今イタリアは、日本からの荷物がとても届きにくくなっています。 (その他の国からの事情は詳しくないのですが) ちなみに、母が送った小包は、全部で3つでした。 内ひとつ、唯一届いたのは、レストランの皆のために送ってくれたプレゼント。 箱の中身は「漆塗りの花瓶」と「風鈴」でした。 他の2つは私がお願いした使い捨てコンタクトやら、化粧水やらだったので、 届かなくて特別苦労したことはなかったのですが、せっかく労力とお金を かけて送ってくれたものが届かなかったのは、残念でした。 そもそも、イタリアにいるときに、「貴女宛に届いた荷物は、中身に化粧品等の 検品すべきものが含まれているようなので、ミラノで留まっています。」という 手紙が届き、受け取るためには郵便局で約6ユーロの支払いをし、身分証明書 (滞在許可証かイタリアの戸籍のようなもの)のコピーと一緒に指定の番号に FAXするように、とのことだったのです。 私はこのとき既に1年間の滞在を終えようとしていましたが、遠くマルケ州の アンコーナ警察署で指紋やらをとって手続きした滞在許可証は、まだ手元に 届いていませんでした(滞在許可証って名前は一体・・・)。 仕方がないので、レストランのお休みの日に、近くの町まで「イタリアの戸籍登録」を しに行きました。 窓口で一言、 担当:「それでは、滞在許可証を提示してください。」 私:「・・・。実は、滞在許可証がないので戸籍登録に来たんです。」 担当:「そうですか、困りましたねぇ。でも滞在許可証がないと、戸籍はつくれないんですよ。」 私:「・・・。うーーーん。」 しばし困っていると、近くにいた女性職員が 女性:「ところであなた、イタリアで何しているの?」 という質問をしてきました。 料理の勉強できて、今はオアシスというレストランで働いているの、 母がせっかく送ってくれた荷物が届かなくって、 滞在許可証のコピーを送らないといけないという手紙が届いたの。 という旨を伝えると、 女性:「あら!オアシスのみんなは、私の親戚にあたるのよ!」 とのこと。 ここからは、さすが「血族の絆が強いイタリア」。 担当:「まぁ、それじゃあ滞在許可証の申請をした書類があれば、 それで作ろうか。」 ということになり(元々優しそうな人たちでしたが)、さくっと書類完成(笑♪ さっそく戸籍(イタリアではATMのようなカードです)のコピーと、 郵便局での支払い控えのコピー、必要書類への記入をして、ミラノへFAXしました。 FAXした際、ミラノへ確認の電話もしました。 そのとき言われた言葉は「それでは、しばらくたってからそちらに小包を送ります。」 電話を切って、レストランの仲間に電話でのやりとりを伝えると、 「jun、”しばらくたってから”って、どのくらいか確認したの? 日本に帰る前には届かないんじゃない?」 私:「え~!だって、あと2ヶ月はあるよ?」 「ここはイタリアだよ~(笑。」 私:「た、確かに・・・。でも、もう既に2,3ヶ月は待ってるんだよ。・・・う、でも。」 その後は、彼の言うとおり、待てど暮らせど荷物は届かない。 もうここでの研修も終わりが近づき、日本に帰るので今更荷物が届いても困る、 というころに、なんと今度は最後のひとつの小包のための同じ手紙が届きました。 仕方がないので、ミラノへ電話。 私:「かれこれ、こういうことがあって、届かなかった小包のために支払いもして、 必要書類も送ったのに、一向に連絡がなく、挙句の果てにもう一通同じ手紙が 届きまして・・・。一体、いつ荷物は届くんでしょうか。」 ミラノ:「2,3ヶ月先になると思いますね。」 私:「ほんとに~(笑!!お電話したとき、”まもなく”って言ったんですよ。」 そんなやり取りが相手に通じるはずもなく、電話を切りました。 払ってしまった分は、もう仕方がないとして、もう一通は何もせずに放置することに。 ああ、私の荷物は一体どこで何をしていることでしょう。食べ物だったら、絶対腐っているか 職員に食べられているに違いない。 イタリアに同じように来ている友人たちに話すと「私の荷物ももう半年は届いてないよ。」 という声ばかり。今まで1週間、遅くとも1ヶ月で荷物を無事受け取っていた(しかも無料で) 私が運がよかっただけのようです。 そんなこんなで、ほとんど諦めていた荷物たちでした。 それが、帰国して日本にすっかり馴染んだ私の手元に届きました。 はるばる海を渡り、大陸を越えてイタリア滞在をした荷物たちは、 日本で私と奇跡の顔合わせをすることに。 イタリアへ荷物を送る方は、気をつけてくださいね。 (しばらくは、送らない方がいいのかも?) #
by junaprile
| 2008-03-03 12:46
| イタリア_文化
春一番が吹き、梅の花の蕾も開き始めましたね。
レストランの壁の片側は、天井近くに小さな窓が3つあります。 そこからお隣の梅の花がちらりと見えて、まるで白壁にかかった絵のようで素敵です。 お食事にお越しの際は、ぜひ壁にかかった梅の花の絵をお楽しみください。 今年は花粉、もう飛んでいるのでしょうか。 昨年はイタリアで快適な春を過ごしたので、ちょっと怖いです。 花粉症は治った!と思い込むことにして騙しだまし過ごしています。 私は、まだまだ毎日のことで手一杯になっています。 元々寝つきはよい方ですが、今は横になれば1秒で、夢の中へ~♪ 健康的です。 さて、ムースなどは相変わらず失敗することがあるので(なぜっ!涙。)、 「1日1ムース」とまではいかずとも、ちょこちょこ自宅でも練習を続けています。 でも、やっぱり私、お料理が好きみたいです。 どんなに疲れて帰ってきても、何かしら台所に立ちます。 そんなわけで、最近はムースの合間に「ハム作り」と「ドライトマト作り」などもしていました。 そしてそして!おととい、遂に以前から作ってみたかった「パンチェッタ(豚バラ肉の塩漬け)」 を仕込みました~! 仕込んだ豚バラは1キロです。イタリアの海塩をたっぷり塗りこんで、 昨日、今日とよい感じに脱水しております。お肉の色もいい感じ。 明日か明後日には、ピチットシートという脱水シートに包んで、冷蔵庫での熟成を 開始する予定です。2週間~1ヶ月くらいで食べごろになりそうです。 うまく出来上がったら、美味しいカルボナーラでも作ろうかなぁ~わくわく♪ 成功した暁には、作り方もご紹介しま~す。 #
by junaprile
| 2008-02-29 23:42
| 日本でイタリア!
宣言通り、やってみました。
・・・「1日・1ムース」(1日ひとつのムースを作ること。勝手に命名。) 作っている最中、レストランでやった失敗と同じことをしそうになったりしましたが、 家なので、その分少々リラックス。なんとか大失敗になったものはありませんでした。 でも、やっぱりまだまだ、自信はもてません。 なにせココナッツムースを作って、一応成功した!と思った次の日に、レストランでまた 失敗しそうになりましたから・・・(涙。ムースは難しい、という思いから抜けきるまで、 もう少し時間が必要そうです。 せっかくなので、色々な形で写真に残してみました。 まず最初は、レストランで最初に失敗した「マスカルポーネのムース」から挑戦。 ムースの下は、カフェのグラニタ(シャーベット)です。 練習だし、ということで、教わったとおりにやってみた・・・かったのですが、なんと 家にあったはずの板ゼラチンが行方不明になり、粉ゼラチンでやったところ、 固まり具合の加減が掴めず、少々固めの仕上がりになってしまいました・・・。 ということで、これは、△。 次に挑戦したのは、ブルーベリーのムース。ちょうど冷凍ブルーベリーがあったので、 インターネットで板ゼラチンを使うレシピを探して、挑戦。 まぁまぁの出来、といいたいところですが、表面に粗い気泡ができてしまい、いまいち。 味はよかったのですが、こちらは少々柔らかすぎたかもしれません。 ということで、これも、△。 少しムース作りの流れが掴めてきたところで、飽きもせず、本日もムース作り。 今度は、バレンタインということもあり、「チョコレートのムース」にしました。 先日買ったベルギーの新しいチョコを使って挑戦。 湯煎したチョコに、少量のお湯で溶かしたゼラチンを混ぜるところで、以前は失敗しました。 というのも、温度の問題などで、チョコの中にゼラチンを混ぜ込んでいるうちに、ゼラチンが 固まってきてしまい、単なるチョコゼリーのような状態になってしまったのです。 この時も、実は同じところで同じ失敗をしそうになったのですが、そこはなんとか、 前の失敗を生かしてすばやく対処。どうにか失敗を繰り返さずに済みました~。ほっ。 ムースの上には、カラメリゼしたナッツとミントを飾ってみました。 翌日、バレンタインなのでレストランにも持っていきましたが、皆喜んで食べてくれました。 よかった、よかった。ということで、これは、初の◎! 前日のチョコムースの成功で少々自信をつけたので、今度はレストランのレシピで 再度チョコムースに挑戦。 二日連続だったこともあり、なかなかスムーズに仕上げることができました。 今回は、生クリームで飾ってみました。が、生を少々立てすぎたので悲惨なことに(涙。 ということで、これは○! こんな風に撮ると、また違った感じに見えて面白い。 最後は、またまたレストランで失敗してしまった、ココナッツムース。ゼラチンが 溶けきれていなかったのか、はたまた温度の問題か、ゼラチン部分が下に溜まって 微妙な二層が出来てしまっていたのです。 ここまできて分かった、ムース作りのポイントのひとつは、 「合わせる生地と生地の、濃度と温度を近づける」だと思うので、その点を注意しました。 結果、◎! いつも同じじゃつまらないので、写真はデジカメについている特殊効果にしてみました。 約一週間、毎日ムースを作り続けましたが、ようやく全体の流れと注意ポイントが 見えてきたようです。ここで一旦「1日・1ムース」は中断しましたが、これからも、 ちょこちょこ作って慣れていきたいと思います。 #
by junaprile
| 2008-02-19 02:28
| 特訓!Dolce(お菓子)
またまた、更新が滞っていました。。
最近は、レストランでの仕事、その復習、そして3月に受けるイタリア語検定の勉強(既に勉強不足で全く自信が持てませんが・・・涙)、帰国後の再会、、、と駆け巡っていました。そんな中、レストランには、両親や妹と彼女の同僚、友達の友達、、、などなど、顔見知りのご来店もありました。やっぱりみんなが「美味しかった~」と言って幸せそうに帰っていくのを見るのは、嬉しいものですね。 1月後半からは、まかないも1日交代で作るようになったのですが、これがまた、緊張するのです~。毎日まかないのことばかり考えてはいたものの、通常業務に追われ、そして早さ第一になってしまっていたこともあり、完成度の低いものを作っていたことに反省した、最近。気を引き締めなおして、取り組みたいと思っています。 そして、前置きが長くなりましたが、近頃Dolce(お菓子、デザート)作りで失敗してしまうことが多いのです。もちろん、失敗作は商品にはなりませんので、無駄になってしまいます。 中でも一番の苦手は、「ムース」!!ゼラチンを溶かし、他の材料と混ぜるところの温度などが、どうしてもうまくいかず、ダマになったり、混ぜてる最中に固まってきたり・・・。失敗が続いているせいか、肝の部分になると焦って失敗するのです(涙。 もう、失敗するのは嫌~!! ということで、昨日から、「1日・1ムース」を実行することにしました。 まずは、レストランでも出している、「マスカルポーネのムース」から始めてみました。ちなみに今日は、帰宅後に「ブルーベリーのムース」を作ってみました。それらの様子は、また次回。 ゼラチンのコラーゲンで肌が若返るか、生クリームや砂糖の取りすぎで太るか・・・。 ・・・その前に、ムースが攻略できますように!!! #
by junaprile
| 2008-02-13 01:55
| 特訓!Dolce(お菓子)
↑昨年のクリスマスに家で作った、鶏挽き肉の入ったラビオリ。ブロード(コンソメスープ)と一緒にいただきました。ラビオリは作るのに時間がかかるけれど、美味しくて楽しくて、大好きです。 帰国して、早1ヶ月とちょっと。イタリアでも感じましたが、1ヶ月という期間は、短いように思えて色んなことが起こりますね。 未だに、夜空を見上げたり、ふとした瞬間にイタリアの事を思い出したりして、切ないような懐かしいような気持ちになります。そして一方では、日本で無事職を見つけ、また新たな一歩を踏み出すことができたことを、とても嬉しく思います。 新年からお世話になっているレストランでは、ドルチェ(デザート)とセコンド(お肉やお魚などのメインのお料理)を教わっています。ドルチェは小さい頃から作るのが好きですが、セコンドはイタリアでもほとんどやっていなかったので、少々緊張します。皆さん丁寧に教えてくださって、なるほど~と、日々とても勉強になっています。いつもそうなのですが、見ているときにはできると思っても、自分ひとりでやってみると、なかなかどうして、無駄な動きが多くなってしまうんですよね~・・・とほほ。皆さんが優しく教えてくれているうちに、なんとか独り立ちしなくては!! そして、実は、このレストランで一番学びたいと思っている点は、「丁寧な姿勢」です。厨房でもホールでも、南イタリアのような豪快さはないけれど(北イタリアで修行されたシェフなので)、お客様をもてなそう、という気持ちがそこはかとなく(それがいい)、そよそよと流れています。自分自身がここで働きたいなぁ~と考えたのも、年末に一人で食事をしに来て、お店を後にしたとき、なんともいえない幸せな気持ちに気づいたからでした。 これは身体の中から溢れ出すものなので、きっとお料理よりも難しいんでしょうね。 でも、訪れた方が、そんなほっこりとした幸せを連れて家路に着くような、そんなお店を作りたいので、日々精進します。 #
by junaprile
| 2008-01-16 23:31
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